Polish!
2013.01.25 |Category …研究のこと
高圧条件での実験のためにはどうしても試料が小さくなります。
何が起こったかを確認するためにはミクロンスケールの観察が必要です。
SEMでの観察、化学組成の分析、EBSDによる結晶方位解析。
BGIには凄腕のテクニシャンが居て、時間的余裕があれば研磨を頼めるのですが、
24時間体制で学生さん達が研究できるように切断、研磨の設備が地下に用意されています。

そして何をするにも顕微鏡の下です。

最初はどんなものができているか実感したいので
自分で研磨しました。この作業が楽しい。
こんなものができているんじゃないか、と想像しながら
磨いていくと、なんかちょっと違うぞ?というようなものが見えてくる。
磨いているつもりが削っていて、これは柔らかい、もろい、
なんていうことが実感できる。
ダイレクトに発表に値するようなデータを取るのではなく
少しずつRun productの理解を進めていくのが楽しいのです。
何が起こったかはだいたい把握できたのですが、、
本格的な解析のために表面をきれいにする必要があることが分かりました。
結局、私の研磨ではこれ以上進められないのでテクニシャンにお願いにいきました。
この試料を日本に持って帰って観察を続けようと思います。
まだまだ楽しめます。
テクニシャンに「どうやったら、こういう堅さの違うものが混ざっているものを
フラットに磨けるの?」って聞いてみたのですが、ほやっとごまかされました。
やはり職人さんは頼めば作ってくれますが技術は簡単には教えてくれません。
残念。
何が起こったかを確認するためにはミクロンスケールの観察が必要です。
SEMでの観察、化学組成の分析、EBSDによる結晶方位解析。
BGIには凄腕のテクニシャンが居て、時間的余裕があれば研磨を頼めるのですが、
24時間体制で学生さん達が研究できるように切断、研磨の設備が地下に用意されています。
そして何をするにも顕微鏡の下です。
最初はどんなものができているか実感したいので
自分で研磨しました。この作業が楽しい。
こんなものができているんじゃないか、と想像しながら
磨いていくと、なんかちょっと違うぞ?というようなものが見えてくる。
磨いているつもりが削っていて、これは柔らかい、もろい、
なんていうことが実感できる。
ダイレクトに発表に値するようなデータを取るのではなく
少しずつRun productの理解を進めていくのが楽しいのです。
何が起こったかはだいたい把握できたのですが、、
本格的な解析のために表面をきれいにする必要があることが分かりました。
結局、私の研磨ではこれ以上進められないのでテクニシャンにお願いにいきました。
この試料を日本に持って帰って観察を続けようと思います。
まだまだ楽しめます。
テクニシャンに「どうやったら、こういう堅さの違うものが混ざっているものを
フラットに磨けるの?」って聞いてみたのですが、ほやっとごまかされました。
やはり職人さんは頼めば作ってくれますが技術は簡単には教えてくれません。
残念。
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でかいのには、わけがある
2013.01.24 |Category …研究のこと
こちらに来てから水の話ばかりしています。
鉱物の中の水、カプセルの中の水、そして地球の中の水。
量はどのくらいか、どこに、どんな形で入っているのか。
まだまだ解けていない問題はたくさんあるようです。
鉱物の中の水の量と言えば、FT-IR測定。
重さにして百万分の一の量の水の含有量もはかることのできる装置です。
この装置を使って、かんらん石の中の水の溶解度と水のフガシティの相関関係を
提示した研究は、実はBGIで行なわれたものです。1990年代半ばのこと。
その歴史的装置を使って分析をさせていただいています。

FT-IRの管理者であり、上記の論文の著者の一人であるHans Kepplerさんに
分光器の中を見せていただく機会がありました。

FT-IRは、干渉により増幅される光の波長を
ミラーを振動させることによって変化させて、さまざまな光を作り出しています。
その光の振動数の分解能は、ミラーの振幅に反比例するのだそうです。
ミラーを大きく振るほど、光の振動数を細かく変化させることができます。
すなわち、分解能を上げることができるのです。
写真の左右方向にミラーが振動するのですが、その方向に箱が伸びています。
長さ2mくらいでしょうか。この箱を使うと、赤外光だけでなく紫外光の波長まで
作り出すことができるそうです。
その高原として使われているキセノンランプは日本製。
「浜松フォトニクス」と書かれていました。
モンペリエでも浜松フォトニクスの技術が愛されていました。
世界のプロ達が愛用する品物を作り続けているメーカー。
どんな人たちが居るのでしょうね。
ちなみに、近頃BGIでは入札問題でもめ事が起こっているようです。
訴えを起こしているのはなんと日本のメーカーなのだそうです。
日本らしく、交渉ではなく技術で勝負して欲しいなあ。
鉱物の中の水、カプセルの中の水、そして地球の中の水。
量はどのくらいか、どこに、どんな形で入っているのか。
まだまだ解けていない問題はたくさんあるようです。
鉱物の中の水の量と言えば、FT-IR測定。
重さにして百万分の一の量の水の含有量もはかることのできる装置です。
この装置を使って、かんらん石の中の水の溶解度と水のフガシティの相関関係を
提示した研究は、実はBGIで行なわれたものです。1990年代半ばのこと。
その歴史的装置を使って分析をさせていただいています。
FT-IRの管理者であり、上記の論文の著者の一人であるHans Kepplerさんに
分光器の中を見せていただく機会がありました。
FT-IRは、干渉により増幅される光の波長を
ミラーを振動させることによって変化させて、さまざまな光を作り出しています。
その光の振動数の分解能は、ミラーの振幅に反比例するのだそうです。
ミラーを大きく振るほど、光の振動数を細かく変化させることができます。
すなわち、分解能を上げることができるのです。
写真の左右方向にミラーが振動するのですが、その方向に箱が伸びています。
長さ2mくらいでしょうか。この箱を使うと、赤外光だけでなく紫外光の波長まで
作り出すことができるそうです。
その高原として使われているキセノンランプは日本製。
「浜松フォトニクス」と書かれていました。
モンペリエでも浜松フォトニクスの技術が愛されていました。
世界のプロ達が愛用する品物を作り続けているメーカー。
どんな人たちが居るのでしょうね。
ちなみに、近頃BGIでは入札問題でもめ事が起こっているようです。
訴えを起こしているのはなんと日本のメーカーなのだそうです。
日本らしく、交渉ではなく技術で勝負して欲しいなあ。
色を失う
2013.01.19 |Category …研究のこと
ピストンシリンダーの中に入れた石がどうなっているか、観察を続けています。
近頃は、しみ出してくる水をそのまま外に流すような焼き方をしています。
焼き肉であぶらがじゅうじゅうと流れ出してくるようなイメージです(?)。
カプセルを取り出すと、こんな感じになっていました。

左が使用前のPtシリンダー、右が実験後です。
縮んでますね。
そして、開封すると・・・。

四角いサンプルがそのまま出てきました!
少し樽状になっていますか。
はじめに驚いたのは石が色を失っていたことです。
美しいオリーブグリーンを想像していたのですが、まっ白でした。
なにしろ元々はこんな色。

磁鉄鉱はところどころに残っています。
石を黒くみせていたのは、ブルース石だったようです。
表面を研磨するために実体鏡をのぞくと、
組織が美しくってつい手が止まってしまいます。
その後のSEM観察で想像もしてなかった組織を目の前にして
私のあたまの中も真っ白になってしまったのですが・・・。
近頃は、しみ出してくる水をそのまま外に流すような焼き方をしています。
焼き肉であぶらがじゅうじゅうと流れ出してくるようなイメージです(?)。
カプセルを取り出すと、こんな感じになっていました。
左が使用前のPtシリンダー、右が実験後です。
縮んでますね。
そして、開封すると・・・。
四角いサンプルがそのまま出てきました!
少し樽状になっていますか。
はじめに驚いたのは石が色を失っていたことです。
美しいオリーブグリーンを想像していたのですが、まっ白でした。
なにしろ元々はこんな色。
磁鉄鉱はところどころに残っています。
石を黒くみせていたのは、ブルース石だったようです。
表面を研磨するために実体鏡をのぞくと、
組織が美しくってつい手が止まってしまいます。
その後のSEM観察で想像もしてなかった組織を目の前にして
私のあたまの中も真っ白になってしまったのですが・・・。
シュウカツ論の紹介
2013.01.13 |Category …若者たちへ
内田さんのブログ「内田樹の研究室」にこんな記事がアップされていました。
「就活についてのインタビュー」
シュウカツを終えた人は過去を振り返る意味で読んでみると良いかも。
シュウカツ真っ最中の人は、読まない方がよいかも。
こんな「少数派」意見もあります。
私の生物としての感覚に照らすとうなずけます。
「就活についてのインタビュー」
シュウカツを終えた人は過去を振り返る意味で読んでみると良いかも。
シュウカツ真っ最中の人は、読まない方がよいかも。
こんな「少数派」意見もあります。
私の生物としての感覚に照らすとうなずけます。
沈み込み帯の生水
2013.01.09 |Category …研究のこと
沈み込み帯の温度圧力条件に40時間ほどいたカプセルを開封しました。
カミソリでそろりそろりとプラチナを削っていきます。
プラチナがもったいないからではなくて
(実際には再利用のためこまかーい粉まで回収しますが)
中を乱したくないためです。
そして、水が中に溜まっているかどうか・・・。
わずかなサインを見逃したくないのです。
そろーり、そろーり。 ん?
カミソリの刃に吸い付くものが・・・。
ゆびで触れると、わずかにすべるような・・・。
水です。にじみだしていました。
これ、三波川帯の蛇紋石が分解してできた水なのです。
ということは、沈み込み帯で鉱物にトラップされていた水。
つまり、
沈 み 込 み 帯 の 水
触ってしまいました。
実験の目的は水では無かったので開封時は感動どころではなかったのですが、
よく考えると、何千万年も前に沈み込み深部に存在していた水に触れていたわけです。
この水が、深部の地震を起こしたり、マントルを溶かしてマグマを作り、
火山の元になったり、はたまた・・・と思うと、こいつか!という感じです。
今はもうバイロイトの乾燥した空気の中に蒸発していってしまいました。
つぎはなめてみようかな。
実感って大事です(JOJOにそんなキャラいたなあ)。
わたしはただ浸ってしまいます。
フィールド屋は味わってしまいますが、
実験屋さんはこれをどう料理しよう、って考えるんでしょうね。
そして、水のその場観察を実現してしまう。
すごいなって思います。
カミソリでそろりそろりとプラチナを削っていきます。
プラチナがもったいないからではなくて
(実際には再利用のためこまかーい粉まで回収しますが)
中を乱したくないためです。
そして、水が中に溜まっているかどうか・・・。
わずかなサインを見逃したくないのです。
そろーり、そろーり。 ん?
カミソリの刃に吸い付くものが・・・。
ゆびで触れると、わずかにすべるような・・・。
水です。にじみだしていました。
これ、三波川帯の蛇紋石が分解してできた水なのです。
ということは、沈み込み帯で鉱物にトラップされていた水。
つまり、
沈 み 込 み 帯 の 水
触ってしまいました。
実験の目的は水では無かったので開封時は感動どころではなかったのですが、
よく考えると、何千万年も前に沈み込み深部に存在していた水に触れていたわけです。
この水が、深部の地震を起こしたり、マントルを溶かしてマグマを作り、
火山の元になったり、はたまた・・・と思うと、こいつか!という感じです。
今はもうバイロイトの乾燥した空気の中に蒸発していってしまいました。
つぎはなめてみようかな。
実感って大事です(JOJOにそんなキャラいたなあ)。
わたしはただ浸ってしまいます。
フィールド屋は味わってしまいますが、
実験屋さんはこれをどう料理しよう、って考えるんでしょうね。
そして、水のその場観察を実現してしまう。
すごいなって思います。