忍者ブログ
Admin§Write

石ってすごいね

ある地球科学者のひとりごと。なぞかけ、なぞときの日々。

HOME ≫ Entry no.98 「十分な装備」 ≫ [103] [102] [101] [100] [99] [98] [97] [96] [95] [94] [93]

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


十分な装備

今朝の新聞で埼玉県西部の山岳地域での遭難事故の記事を見ました。
救助を求めた女性登山者を助けようとしたヘリコプターが落下し(隊員5名が亡くなる)、
その取材のために山に入った2名の方が亡くなる、というなんとも悲しく、身につまされる事故です。
装備に関するコメントが日本テレビと山岳ガイドの間で大きく違っていたのが印象的です。

ガイドさんは「Tシャツ、ジャージー、沢登りブーツでは不十分。低体温対策が必要」と
判断して、沢登りを取りやめるよう進言したそうです。
日本テレビ側は「十分であったと認識している。」
(「現場に任せていた」というのが本当のところのようです。)

十分な装備とは何か。私たちも調査に行く際にいつも直面する問題です。
今回のように命にかかわらないとしても、装備を誤ったために十分な成果が得られない、
といったことも起こりえます。


▽つづきはこちら

安全に戻ってくるための装備は、当然、何をするかによって違ってきます。
そして、登山者が何ができるか、という技術とも関係があります。
技術が低く装備が必要だからといって、たくさんの荷を持って行けば、
体力を消耗し、軽登山でさえ厳しい状況になります。
技術と体力があるからといってクロックスで岩場を歩く人間は楽観的すぎます。

結局のところ、目的と技術のバランスを量って本人が判断することが重要になります。
同行者がいるならば、その人の判断も尊重しなければなりません。その言に従わない人は
いざというときに助けてはもらえないと覚悟すべきです。
一方、同行者の技術、体力、装備に配慮して山行ルートを選ぶ必要もあります。

正確な移動経路の情報がないので断定的な表現は避けなければなりませんが、
今回の遭難地点を見ると、登山ガイドの進言を十分に理解していなかった、と推察されます。
これが正しいか否かは別にして、同行者の助言を軽視するケースはよくあります。
「行きたい」という気持ちと「安全」とのバランスを量ることができていないのです。

野外調査の指導をする立場にありますが、いま、そんな場面がいくつも頭に浮かびます。
「楽しむこと」「予定通り動くこと」を重視しすぎたために、「安全への備えの大切さ」や
「心構え」を厳しく指導できていなかったように思います。今回のニュースを見て深く反省しました。

「過信しないこと」、「あらゆる状況を具体的に想像すること」、「不安にならないこと」
この3点が必要です。そのために、謙虚に経験を積み、知識を蓄えて、情報を集める努力を
怠(おこた)ってはいけません。

そして、忘れてはいけないのは「引き返す勇気」、そして「命を懸けて戻ってくること」です。
PR

●Thanks Comments

●この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
E-mail
URL
コメント
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード ※投稿者編集用
秘密? ※チェックすると管理人にしか見えません

●この記事へのトラックバック

TrackbackURL:

カレンダー ▽

最新CM ▽

プロフィール ▽


≪ 森の中のセミナー |PageTop| 坂道 ≫

※ 忍者ブログ ※ [PR]
 ※
Writer 【No.14】  Design by NUI.T  Powered by NinjaBlog