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石ってすごいね

ある地球科学者のひとりごと。なぞかけ、なぞときの日々。

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縦横無尽

今年度始まった共同プロジェクトで
9月は四国調査を重点的に行っています。

上旬は、Myフィールドの赤石山系の登山調査を行った後
平松さんたちとの重力測定に同行させてもらいました。

本格的な重力測定を見るのは初めてです。
前日までに測定ポイント決定とルート作成を行ない、
日中の測定作業は極力効率化してポイントを稼ぐ。
そうやって四国西部を南北東西に横切る測線2本ずつ。
縦横無尽に走り回ってくださいました
(私が同行したのは半日だけです)。

測定点の乏しい部分を埋めるようにデータをとるので
どうしても林道に入ることになります。
地図にはあるけれど消えかけているような荒れた林道にも
四駆の車でどんどん入っていく平松さん。
この攻めっぷりは地質家と遜色ありません。

9月末には地形変化を見るために四万十川流域を訪れます。
共同研究者の遠藤さん、京大防災研の松四さんに
地形学的な見方を少しずつ伝授していただきながら、
サンプリングポイントを絞り込む作業を進めています。
現場で地形学的な山や川の見方を教わるのが楽しみ。

今回のプロジェクトは、物理探査(重力、地震波を用いた構造探査)、
地形学、層序学、岩石学、様々な情報を使って、ゆっくりすべりの実態を
明らかにしていこうという狙い。様々な分野の研究成果を融合しようという
小さな試みです。互いに刺激しながら研究を進めていければ、
3年後に新たなビジョンが見えてくるでしょう。
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広島で研究談義

広島大学の安東さんの研究室にお邪魔しました。

小さな小さな構造を観察する技術を使って、
石と水の反応を見ていただくお願いをしに伺ったのでした。

関係者への挨拶のつもりでしたが、研究室の学生さんが
みんな聞きに来てくれて、セミナーのような感じになりました。
のんびり話すつもりだった私としては慌ててしまいましたが
自分の関心のあるテーマと違う話でも「面白い」と言って
聞いてくれて、飲み会でも研究談義。心癒やされました。

先にお送りした試料が、薄い薄い板に切り出されていて、
TEMで像を見せていただきました。顕微鏡では筋にしか
見えない構造の断面を透過電子線で観察すると、
結晶が詰まっている様子がきれいに見えて感動。
今後の解析が楽しみです。

動き続けるエネルギー

地球惑星連合の学会に参加してきました。
知的刺激にあふれた1週間でした。

水準を実感し、目指すべきところに焦点を合わせる貴重な時間。
華々しい仮説も刺激的、静かでソリッドな結果も刺激的。
知への渇望もモチベーションになります。

私の関連分野は異分野交流が進み、熟成期にある感じがしました。
それぞれの専門に戻って積み上げていくのが大事かなと。

科学が動き続けるエネルギーの源は、人と人の間にあるんですね。


久しぶりの金沢、一段と濃さを増した緑に包まれ、心落ち着きます。

電源ON

昨日、職場復帰しました。

久しぶりに携帯電話の電源をON。

しかし、バッテリー切れ。

当人の充電はバッチリなのですが。。。

現役

AdolpheとFrançoiseのお二人はすでに退官されているのですが、執筆活動を続けておられます。
ゲスト用のオフィスの向いの部屋におられて、議論する声が毎日のようにきこえてきます。

Françoiseは好奇心、探究心が並み外れていて、次から次へと質問が出てきます。
何が問題かを追求し、答えを探す作業にずいぶんと付き合ってくれました。
「面白いねー」と独特のイントネーションで繰り返し言ってくれるので、ものすごく元気が出ます。
こうやってモンペリエで研究者を育ててきたのかなと思うと貴重な体験だったと思います。

実は私の初めての国際的な研究業績は、Françoiseの提案に後押しされて進めたものなのです。
幌満で開かれたレールゾライト国際ワークショップでポスター発表したときに、
「この石のかんらん石結晶方位を測りなさい」と強く勧めてもらって、
ユニバーサルステージでの大変な測定(知る人ぞ知る)に取り組み始めたのでした。
聞くと、日本に来たのはこのときだけで北海道しか知らない、ということなので、
なおさら縁を感じます。

先日書いたように、Adolpheにも私の研究について議論してもらいました。
最初はちょっと斜めに見ている感じでしたが、薄片を見せて話をすると、
ずいぶん乗ってきてくれて、2時間後には、問題の本質的な部分で
アイデアを共有することができました。

彼らが軸にしてきたプロセスと違ったプロセスが見えている、という話なので、
簡単には受け入れられないと思ったのですが、あっさりと理解されました。
一つ一つの情報を論理的に組み合わせて、何が起こっているかを考えていく、
しっかりとした根拠の上に考察を進めていく様子が伝わってきます。
物を見る、そこから情報をとる、考える、という過程は感動的です。
最後は大興奮。立ち会えて幸せでした。

Adolpheは今温暖化問題に取り組んでおられます。
すでに関連著書が3つもあるとか。

議論も探究心も全く錆びついていない、まだまだ現役のお二人でした。


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