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石ってすごいね

ある地球科学者のひとりごと。なぞかけ、なぞときの日々。

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AGU Fall Meeting最終日。

ふらりと立ち寄った会場に日本の「地殻流体」グループの方々がおられて
森下さんのコネで懇親会に参加させていただきました。

東北大の中村さん、松澤さんのお隣に座ってお話ししているうちに、
東日本太平洋沖地震の自然と話になっていきました。

東北大学で地震時に起こったこと。
書籍が足元へ流れるようにたまっていったとか、
重心の高い装置が床への固定していたねじを引きはがしてひっくり返ったとか、
耐震工事の施し方で揺れの大きさが違い、被害におおきな差がでたとか。
そんななかでも、地球科学の教室ではけが人が奇跡的に一人も出なかったこと。

ある小学校での避難の様子。わずかな判断が生死を分けたこと。

松澤さんの言葉に地震の専門家としてのはがゆい思いがにじんでいました。
発言する責任のある立場にあって力が及ばなかった、と自責されています。
その一方で、何が起こったかを完全に理解して、新しいプレート境界像を
確立せねば、と強い意志をもって話しておられました。

被災地の方々が受けた衝撃を、初めて直接に聞いて、その傷の深さが
想像の及ばないくらい大きいのだ、とあらためて感じます。
その分だけ、この思い・経験を伝えて、未来に向かっていくのだという
エネルギーが、私たちより格段に強いということも感じます。
横に座って聞いているだけで、熱い思いが私の中にも湧き上がってきました。

何かせねば。
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有名人来訪

今日はポスター発表の日でした。
(隅田研の柴野さんが向いで発表していました)

ポスターの前にぼんやり立つと、おじいさんが

「君のポスターかい?ちょっと見てやろう」

と眺めてくれました。

ちょこちょことコメントをいただきながら、
名札を拝見すると、なんと、Bernard W. Evans教授でした!

Evansさんは蛇紋岩を岩石学的に考えるときに必ず眺める
MgO-SiO2-H2O系の相図の完成に多大な貢献をされた方で、
天然の蛇紋岩の解釈についても様々なアイデアを出されています。

おもわず、一緒に写真を撮らせてもらってしまいました。

他にも、著名な研究者が続々とおとずれて来られて驚きました。
あまり想像していなかった状況で、ばたばた。
分野のリーダー的な方は、目配りを意識されているのかなと感じます。

あすはいよいよ最終日。
森下さんセッションを盛り上げねば。
オーディエンスとして、ですが。

AGU Fall Meeting

サンフランシスコで毎年この時期に開かれる
AGU Fall Meetingに久しぶりにやって来ました。

年々参加者が膨らんで、今年は2万人集まるのだそうです。
そんな場があることが凄い。Moscone centerかつてはWestで
ORALもPOSTERもやっていたと思うのですが、今はポスターは別会場。

レジストレーションが自動化され、この国際会議のためのアプリが
提供されるなど工夫がされて、人が多い割には会場がすっきり。
それぞれが効率よく動き、システムが効率的に働く、見事です。
ビールには行列ができていましたが。

しかし、欧米の人たちはよく話します。
そこら中で笑い声が混じった会話、議論が繰り広げられています。
それぞれ声が大きいので、適度に距離があれば問題ないようです。
この勢いでよく書くんだろうなあ、と想像できます。

街はクリスマスムードです。

地震学会

静岡市グランシップで10/12-14に開催された地震学会に参加した感想など。

同じ地球科学の枠組みの中にあり、固体地球を扱う分野であるのに、
地質学とは全く違う雰囲気でありました。

発表者の姿勢(発表内容の大半は理解できなかったのですが)から感じたのは、
定量的であること、理論的であること、そして、予測につながること、を
自らに課しているんだなあ、ということです。

下はある発表者の冒頭のことば。物理屋さんとしての誇りを感じます。

「『滑り面は不均質だ』という話が続きましたが、私は均質な界面を仮定します。
それは、不均質であることを否定しようという訳ではなくて、
物理学的に生ずる不安定性だけで、どれだけ現象を再現できるか、
を突き詰めたいからです。」

これまであまり聞いたことがなかった言葉を何度も聞きました。

「雑駁なダイアグラムですが・・・」
「雑駁なモデルですが・・・」

「ざっぱく」であるかどうか、は地質学の世界ではあまり気にしない気がします。

分野融合というのが最近の流れと言われますが、確かに文化の違う「分野」という
ものが存在するのだな、と実感しました。いろんな分野の研究者が入り交じる
地球惑星科学連合大会ではお互いを尊重する空気なので、個性が出にくいようです。

一年に一度、違う空気、違うものの考え方・哲学に触れに来るのもいいかなと
ポジティブな心境になった3日間でした。


ところで、マスコミからは時折、地震学/地球物理学の社会への貢献が十分でない、
巨額の研究費を使って何をしているんだ、というような疑問の声が聞こえてきます。

そう思う方は、地震学会の発表、議論を聴いてみることをお勧めします。
これだけの英知を集結しても「社会が望む」答えに到達するには時間がかかるのだ
ということが実感できると思いますし、もしそう感じることができたら、
「批判よりも応援せねば」と感じるはずです。

素人が中途半端な批判できる領域ではなく、
研究者は十分に謙虚で、自己批判を重ねている、
というのが私の印象です。

そういった信頼できるグループが日本にあることを心強く感じました。

半分

10月1日(引き続き、思い出モード)

私の師匠、名古屋大学のサイモン・ウォリスさんの教授昇進をお祝いするため
同窓生が犬山に集まりました。

初代から現役まで、けっこうな年齢の幅があります。
それもそのはず。サイモンさんが教員になられてから15年だそうです。

「教員生活の半分が過ぎました。あと15年続けられるというのはうれしい」

サイモンさんの希望に満ちたあいさつ。なかなか言えるものではないと思います。

卒業生の方々は、それぞれ、在学時とは少し違ったオーラをまとっておられます。
同窓生なので互いに上下なく付き合えていますが、みんな一目置かれる存在なんでしょう。

そんな卒業生たちも山へ登り、現役組と一緒にフィールドのレクチャーを受けたのでした。





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